ブラック・ホールというのがあるよね?あれって、そばにいくといろいろ面白いことが起きるのだが、残念ながら重力が強過ぎて人間はそばにいけない。重力が強過ぎてそばに行けない、というとなんとなく地面に押しつけられて車に曳かれたヒキガエルの様にペチャンコになっている自分を想像するが、これは正しくない。大体、ブラックホールの重力がいかに強くても重力に引かれて自由落下しているうちは決してその 重力を感じることはない。そうではなくて潮斥力のせいで体が引き裂かれてしまうのだ。重力というのは星から遠くなるほど弱くなる。ブラックホールの重力はとてつもなく強いので十分近くに行くと人間の身長くらいの距離でも重力の差が無視できなくなる。もし、足をブラックホールに向けて落ちていくとすれば、頭の先よりも足の先の方がずっと大きな力が働くのである。つまり、足の先はどんどん加速しようとするが、頭の先はそれほど速いスピードでは落ちれない。結局、頭は足に引っ張られるわけで、その力が人間の体を引き裂くのは簡単なくらい大きいのだ。人間どころか星だって、ブラックホールに引き付けられ始めたら、いつかは潮斥力で粉々になってしまう運命なのだ...