先年、亡くなったSF界の巨頭、アシモフのデビュー作と言われる名作SF。太陽が多数あるために、夜がなく、太陽がちょうど一列に並ぶ1000年に一度だけ夜がやってくる。暗闇に対する抵抗力がないため、夜が来る度に人類が発狂して文明が崩壊する。その、何度目かの周期の時、人類は太陽の複雑な動きを解明し、夜が来るのに備えるが、満天の星空を予知できなかったため、星をみて結局、発狂してしまうと言うストーリー。昼しかないので人類はそもそも、自分達の太陽以外に恒星があることを知らなかったのだ........ だが、本文にも書いたように、実際には太陽が多数あったら、それらの動きは予測不能。その中を運動する小さな惑星の運動もめちゃくちゃである。従って、このような太陽系では多数の太陽と惑星の距離は非常に激しく変わることになる。我々の太陽系でも生命が発生できる適当な距離にあるのは地球だけ。まして、太陽との距離が激しく変わって熱くなったり、寒くなったりするのでは、生命など発生しようがない。こう考えてくると、「真中に大きな恒星がありその回りを惑星が回っている」という構造は大変大事だと言うことがわかる。どうして、この様な構造が安定なのか?これは単なる偶然なのか?それによって、生命の誕生が必然だったかどうかも変わりうる。