幻か現実か?

nMDSをつかった研究に激震が走っていて共同研究者達(海の向こう)と激しくやり取りをする。あんまり詳しいことを書くと殴られそうだからやめておくが、結局は「あるデータがある。それを処理してパターンを見つけたとする。このパターンに意味はあるか?」ということに尽きる。僕がいま扱っているのは個々の遺伝子の発現実験のデータだが、眺めても何も解らないのでいろいろデータを加工する。「加工する」というと聞こえはわるいが、「フーリエ変換する」とか「相関関数を計算する」というようなことも、みな「加工」だから、いつだって何か「加工」はするわけだ。ただ、物理の場合はそういう「加工」をする理論的な理由がある程度あってやっていることが多いのに対して、生物学はそういう理論無しで「加工」する。というか、「加工」することでむしろ「理解」しよう、とすることが多い。理解してから加工する物理学とは順序が逆なのである。で、もし、AとBがある加工の結果、同じだったら、AとBは同じだと言えるのか?「言える」と言いたくなるが例えばA=(1,2,3,4)でB=(1,3,5,7)の時、「加工=奇数番目の数をとりだす」だったら、(加工→A)=(加工→B)=(1,3)となって同じだ。が、これでA=Bと結論したら石が飛んでくるだろう。しかし、こういう問題はそもそも、答えようなんかあるんだろうか?nMDSはもっとも仮定が少なくて、ありとあらゆるデータを加工できる便利な道具だ。それを使っても「加工の結果同じになっただけじゃないの」と言われてしまうなら、そもそも、データ解析なんて可能なんだろうか?質問自体に意味がないような気もする。





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