MBSJ初日
MBSJ初日の感想。とにかく、ホテルとドームでやるというのがすごい。事前登録7000円は高額だが、学会の会費が4500円なので、年一回しか学会がないと思うと、物理学会に比べて高額と言うわけではない。しかも、「概要集」は7000円に含まれている。MBSJの方が「安い」と思う。



全体の構成も午前と夕方に口頭発表、間の時間はポスターの時間、ということになっているのでポスターはかなり盛況である。ドームを借り切っただけあって、ポスターとポスターの間も広々としている。

午前中は「ゲノム情報から生命システムへ」というシンポジウムに参加。最初の講演、「タンパク質相互作用ネットワークの大規模解析」は、よく解らず。次の講演「メタボロームは本当に網羅的か」は、いかにもやり手の若手という感じの講演者がメタボローム研究のあり方に一石を投じていた。彼はlipidbaseの人なんだと思う。次の「線虫発生過程のフェノーム解析」は、線虫の発生過程をRNAiでノックアウトしながら実験してデジタルデータに置き換えるという意欲的な試み。データベースでデータが落とせるようなのであとで見てみたい。「ERK経路のシステム生物学」は代謝系を連立微分方程式で解く話で僕には新味はない。「分子知識の表現学」はプラグインでブラウザ上に遺伝子の情報を重ねて表示させるというプロジェクト。これはbodymapを作った人の研究。最後の「システム理解のために断片的な知識をつなぐ」はBioTermNetというものの紹介。文献の内容を1対1のペア関係の情報で表現する試み。

昼食時はランチョンセミナーであるバイテクノロジーに潜り込んだが、なんだか専門的すぎて付いていけず、逃げ出す。

昼食後、ポスターを鑑賞。僕がおもしろいと思った物(「女王蜂不在によって働き蜂脳内で発現変動する遺伝子の検索と同定」「情報量基準による遺伝子発現時系列の周期性判定法」「東北地区高温土壌中微生物群集の最適化手法による解析」「線虫発現パターンマップデータベースNEXTDBの比較ゲノムへ向けた拡張」「転写開始部位の発現情報を用いたクラスター解析」「伝子発現解析諸法の感度比較」)はどれも結構なお客さんだった。しかし、誰もお客がいないポスターもたくさんあった。明日は自分のポスターなだけにちょっと他人事じゃないな。

最後はワークショップ「ゲノム科学の新たな挑戦」に参加。非常に面白い講演が多かった。特に「植物ゲノム進化と体制進化」では、コケから被子植物までに遺伝子を比較して、動物のホメオボックス見たいな共通の遺伝子の枠組みは植物には無いことを確認。体制が似ているのは光合成に対応するために「葉」を茂らせなくてはならないという環境要因のせいだろう、という結論だった。「病原細菌のゲノム研究」では大腸菌のO157の遺伝子が無毒のK17に水平伝播したいろいろな病原性の遺伝子がくっついて巨大化したものであることを確認。メタゲノミクスで腸内細菌のコミュニティ自体を解析しなくてはいけない、という結論で終わった。

それにしても、出来たばかりの学問分野は何をやっても世界初でうらやましい。物理学とは大違い。


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