地球は蒸気機関車  

地球は蒸気機関車


僕達が生きて行くにはいろいろなものが欠かせない。水、空気、食べ物、暖房、電気、などなど。これらのものは一体、どこから来るんだろうか?

例えば、空気。僕達は自分たちが一度呼吸した空気を何度も吸うことが出来ない。同じ空気を何度も呼吸していると段々息苦しくなってしまう。これは空気の中の酸素が減って二酸化炭素が増えて来るからだ。我々が生きて行くには常に新鮮な空気が必要だ。 しかし、新鮮な空気はどこから来るのだろうか?湧き水の様に湧き出て来るわけでもない。知っていると思うけれど、我々のまわりの植物が空気を新鮮なものに変えてくれる。僕等はその空気を吸って生きている。

じゃあ、植物はどうやって空気を新鮮なものに変えているのか?太陽の力だよね。光合成という仕組みで太陽光の力を借りて、植物は空気を新鮮にしてくれる。 よく考えてみると、さっきあげた僕等が生きて行くのに必要なもの、はすべて太陽の力で生み出されていることがわかる。例えば、水。僕等は汚れた水は飲めないし、海の水も塩っ辛くてとても飲めない。僕等が飲めるような真水はどこにあるか、というと川や池、湖だよね。そういうところに溜っていたり流れていたりする水は、もとをたどれば天から降って来る雨だ。雨は雲から降って来る。雲はもともとは太陽の光に温められた水(主に海の)が蒸発して天に昇って出来たものだ。だから、僕等が飲めるようなきれいな水を作ってくれているのも太陽に他なら無い。

暖房や電気ももとは石油や石炭を燃やしてつくっている部分が多いけれど、石炭や石油、というのは大昔に死んだ植物や動物の体が地面の中で変化して出来たものなんだ。そういう動物や植物が生きていた時に必要とする、水や空気は結局、太陽がくれたものなんだから、僕等が石油や石炭を燃すときは、大昔の太陽の力の貯金を今、使っているようなものなんだ。 というわけで、地球上のすべては太陽のおかげで動いている、と言ってもいいすぎじゃない(前回、説明したように風も太陽のおかげだしね)。つまるところ、地球とは太陽から来る熱で動いている巨大な蒸気機関車のようなものだ。この地球と言う名の蒸気機関車は生命を育んだり、風を吹かしたりすることが出来る。そして、僕等人類の大脳は、地球蒸気機関車の偉大なる電子頭脳ってところだろうか。僕達の責任は結構、重い。


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